オイルランタン作り3

メドウおじさん

2022年02月19日 16:21

先日から骨董のオイルランタンの修復を
やっています。火口やホヤを支える部分
は赤錆でボロボロに腐食しているので新
しく作り変えました。ランプの傘とつるの
部分は錆びていますがまだ完全に腐食
していなかったので本漆で漆蒔きとタン
ニン鉄の黒錆染めの二種類の錆止め加
工をしてみました。漆もタンニンも鉄と反応
すると黒く発色しますが漆は乾かすのに
ちょっとした工夫がいります。梅雨時から
夏にかけては自然乾燥できますが特に
冬の間は空中湿度と気温が低いのでそ
のままだといつまでも乾きません。気温
は暖房の効いた部屋で何とかなりますが
湿度の方は夜から朝にかけては浴室に
静置したり、湿らしたティッシュを入れた箱
に入れて湿度を保って乾燥させます。黒染
めは紅茶を煮出した液に酢を加えその液
に一日漬けて鉄と紅茶のタンニンとの反応
を待ちます。黒錆が出来ると赤錆がそれ以
上進行しないので錆止めになります。




漆を乾燥させるには25℃から30℃ぐらいの気温と80%前後の湿度が必要です。
それで箱などに湿らせたティシュをいれた室(ムロ)で1、2日置きます。

 

こちらはタンニン鉄で黒染めしたものです。タンニン鉄の薄い皮膜で黒錆を付けます。
紅茶と酢で作った黒染め液に一昼夜浸した後、黒染め液に浸したティシュを被せて
もう一日置いて黒染めしました。


黒染めした傘の出来上がりです



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