秋の野菊

メドウおじさん

2013年10月30日 20:42

11月が近づき秋が深まってくると東谷の山里では
野菊が咲き乱れます。日本の野菊は西日本では大き
く分けて二つのグループがあります。一つはアスタ
ー属でノコンギクの仲間です。これはちょっとした
郊外なら今でもよく見かけます。花径は2cmほど
で花色は白っぽいものから薄紫のものまでいろいろ
あります。とりわけ紫色が濃く出るように改良され
たものはコンギク(紺菊)とよばれ秋の茶花として
もよく利用されます。もう一つはいわゆる菊で野生
のものは黄色いシマカンギク(島寒菊)や白花の
ノジギク(野路菊)があります。どちらも野菊ら
しい一重のシンプルな小輪の花を多く咲かせます。
野生種から改良された菊はイエギクと呼ばれ、多
くの園芸種が作られています。古くは奈良時代か
ら愛されとりわけ江戸時代には古典園芸植物として
大流行しました。今では花つきの良い小菊を改良し
たものはガーデンマムとよばれ西洋でも盛んに育て
られています。このように園芸種としては大隆盛の
キクですが野生種の自生地は少なくなっています。
ノジギクは瀬戸内海沿岸や太平洋側の海岸線に多く
自生するのですが今では自然海岸自体が少なくなり
自生地は減っています。
また海岸線から山地まで広く自生する黄色いシマ
カンギクですら自生地は減っています。最近は
東谷でも里山ではめったに見られなくなり平尾台
まで上らねばなりません。今ある株を大事にしたい
と思います。


シロヤマギクが満開です。


ノコンギクです。青色が写真ではわかりにくいのが
残念です。


薄いピンク色のノコンギクです。

濃い紫のコンギクです

一重の白いノジギクです

シマカンギクです。東谷ではあまり見られなくなりましたが
福岡市の東区周辺では良く見かけました。







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