旧秋月街道散策行13(金辺峠周辺)

2015年02月04日

東谷を通る旧秋月街道を紹介してきましたが一応今回で
一区切りです。JR金辺トンネル前の跨線橋を渡り坂道
をあがっていくと国道322号線に出合います。4車線
の広い国道に沿って100mほど田川方面に進むとやが
て新金辺トンネルの入り口手前を左折する道が旧秋月街
道です。この道は平尾台の最高峰竜ヶ鼻の登山道にもな
っています。道は旧金辺トンネルの手前に地元採石業者
の廃土置場がありそこまでは道も拡張されて大型トラッ
クが頻繁に行きかいます。歩くにはちょっと注意が必要
です。この峠道はかつては石畳と両脇には松並木が続く
風情のある道だったそうですが今はもう全く面影もない
のは残念です。廃土置場から先は草が生い茂り半ば廃道
状態です。廃土置場から先、150mいったところに旧
金辺トンネルがあります。昭和40年代の初めに新金辺
トンネルが出来るまではこの峠のトンネルがメインの道
でバスもここを通っていました。今はトンネル内には水
がたまり通行止めの柵がしてあり通れません。旧道はこ
の旧トンネルの上を巻くようにして通っています。道は
やがて峠に着き頂部には田川郡との境を示す郡境石や幕
末にこの峠周辺で長洲勢相手にゲリラ戦を展開した小倉
藩の若き家老、島村志津摩の顕彰碑が建てられています。
この呼野側からは峠の手前に猿除けの鉄条網の柵がされ
ています。一応扉は開け閉めできますが厳重に占められ
ています。この峠周辺は小倉戦争のきちょな史跡だと思
うのですが小倉側は道こそ草が刈られていますがほとん
ど放置状態でこのままではやがて廃道になるのは目に見
えています。一方峠の反対の香春町側は道もきれいに整
備され碑文の周りもきれいに手入れされていてその扱い
の差は雲泥です。北九州側の見る影もない放置状態は残
念でなりません。


JR金辺トンネル前の跨線橋です。水路が併設されているのは珍しいと思います。



旧道を進むとやがて322号線に出合います。頂吉越えのバス停に出合います。



新金辺トンネルの手前から左折して旧道は進みます。竜ヶ鼻登山道の入り口にもあたります。




途中の廃土置場までは舗装された広い道が続きます。



廃土置場から先は未舗装の荒れた道が続きます。ここを直進すると旧金辺トンネルにつきます。



右側の道を直進すると旧トンネル、左の道が旧道で峠に続きます。




旧金辺トンネルは現在通行できません。トンネル内は地下水が溜まっています。
個人的には通れるようになると良いと思いますが利用者は少ないでしょうね。



先ほどの左の道を進むと峠への旧道です。この辺は旧街道の雰囲気が残っています。



途中ゴロタ石が露出する部分があり昔の石畳かと思いましたが新しいものでした。
舗装代わりに石を敷いたのかもしれません。



峠の手前には猿除けの柵が設置されています。施錠はされていませんが厳重に封鎖されています。
これでは誰もこの道を通ろうとは思わないでしょう。
この先に島村志津摩の石碑が設置されています。